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2017/06/06

飛行機が好き VO.1

   飛行機が好きだ。旅に出る時の空港に向かう昂揚感は、他の交通手段では味わえないものがある。自分の体が宙に浮き、窓から見える街がどんどん小さくなって行く。やがて雲を抜けると空はとことん青く、太陽は嫌というほど眩しい。飛行機の窓から見る景色は、本当に現実なのかと疑うほど非日常的であり美しい。それが旅なのである。

 

   そら

 

   ただ、高所恐怖症の私は、飛行機に乗るたび、ある覚悟をする。落ちても後悔すまい文句は言うまい。だって、あのデカい機体が空に浮かぶのである。浮かんでいるものは落ちるのが自然の原理。実は科学者でも何故飛ぶのかはわかっていないと、ある東大の先生が書いた本の中で読んだ。一定の形で一定のスピードを出すと、それは宙に浮く、という結果が全てである。ともかくも飛行機は、数ある交通機関の中で一番安全だと言われるが、それは真っ赤な嘘である。単に事故率の問題で落ちないと言っているのだが、いや飛行機は落ちる。知っていて乗る。私は、その覚悟を、毎回すると言っているのである。

 

   20160922 162544 (1)

  

   嘘と言えば、航空会社は、お客に数々の嘘をつく。ある国内線に乗り、座席に空席が目立ったので、私は一旦座った席を立ち、通路を挟んで向かい側の席に移った。悪いことに、バッチリ乗務員に見つかった。彼女は私にこう言った。「機体のバランスが崩れますので、元のお席にお戻り下さい。」って、はあ~!?機体のバランス?何トンもある機体のバランスが、私が動いたことで崩れる!?まあ確かに私の体重は、0.1トンあるからスレンダーな女性の二人分ということにはなるが、いやいや、バランスが崩れることはないでしょう。あのね、私も運転手の端くれですからね、60人乗りのバスを運転しますけれども、車内で人が動いてハンドル取られましたって経験はありませんよ。10人乗りぐらいのセスナならまだわかるが、スッチーは、何故、そのような嘘を付くのか。えっ?スッチーはスッチーだよ。スッチャーデス!ん?CA?ふん、何がシーエーだ。キャビンアテンダントなんて舌を嚙むようなめんどくさい名前を付けるんじゃない!ったく。

 

  機内

 

   禁煙にまつわる嘘も平気でつく。燃料に火が移る可能性がありますので、機内での喫煙はご遠慮くださいだぁ~!?たーけこけ!移るかそんなもん!あんたねー、常識で考えてごらん。ジェット燃料が客室内に充満するとでもいいなさんのか?それ聞いたらエアバスで汗水垂らして機体組み立てているおっちゃんは泣くよー。そうそう、電子機器による電波障害もきっと嘘だね。離着陸の時に、あちこちで電話してられちゃあ困るから言ってるだけでしょ、あんなもん。そこんとこどーなのよ、愛ちゃん?本当のところは。ん、ナニ?突然フルなってか、まあ、そうだね、じゃあ今度二人っきりで。はあ?いいんだよ、誰でも。いいから気にするな。聞き流せ、いやいや、読み流せ。

 

   それでも飛行機が好きである。コレでも食っとけ貧乏人!とエコノミー席で餌のように渡される機内食も、足首と手首ぐらいしか動かせない狭いシートも、クォーッととんでもない音のする非快適なトイレも、そりゃあまあ色々あるが、私は飛行機が好きなのである。

 

   最近は、LCCがたくさんできて、航空業界の常識をひっくり返してくれるから面白い。どこかのミニスカートは中止となって誠に残念だが、今やTシャツにジーパンが制服というLCCもできた。中には、タメ口のようなスッチーや定年後のババアのごとき奴もいるが、まあそれも愛嬌である。

 

き

 

 

   先日、着陸後、バスへの乗継時間がなく、もし乗り過ごせば空港で泊まらなければならない状態だった。間に合うかね?と乗務員に尋ねたら、ハッチが開いたとたん、私とダッシュで並走し出口を案内してくれた。息絶え絶えに「そこを左に曲がって階段を下りてください。」と走りながら教えてくれた彼女に、もう大丈夫と言うと、立ち止まった彼女は、「どうぞ、お気をつけて~」と私の背中に叫ぶように言った。振り返ると彼女は、ゴールしたマラソンランナーのように倒れそうになりながらも、私に向かって手を振っていた。オレンジ色の航空会社である。たぶん、青色の所は落ちたのだろう。私は、飛行機が好きである。

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